午前0時のサプライズ – マドリード編 –

なんとかマドリードへ到着。
当初の予定は四日間の滞在だったが、今日はすでに大晦日。
元旦の便で東京へ帰るため、たった24時間だけの滞在になった。

こんな時代に大規模なイベントは期待できないが、コロナ後の初の年越しということでこの目で見ておきたかった。

スペインでの年越しは去年に引き続き2回目。
前回のバルセロナは盛大な年越しイベントで有名なマジカ噴水前で過ごした。
多分10000人はいたと思う。
盛大なライティングショーと数千の花火が夜空を照らし、ここまで来てよかったと感動したものだ。

さて、街に着くと多くはないが人は歩いている。
お店もやっているが、大晦日のため早めの閉店準備を進めているように見えた。

一旦ホテルにチェックインした後、街へ繰り出した。
ホテルへ向かう夕方はそれなり人も歩いていたが、日が落ちると急に閑散としている。
お店もやってなければ、人もほとんど歩いていない。

近所の飲み屋街もかろうじて数軒やってる程度で閑散としている。
中に入っても混んでいるというほどではなく、通常の客入り程度。

数軒飲み歩いたが、あまり盛り上がらないので早々に退店して、年越しのポイントを探しに繰り出した。

もちろん第一候補は有名なプエルタ・デル・ソル。
バルセロナのマジカ噴水と並んで盛大な年越しで有名である。

下見に行ってみると警察がバリケードを作っていて中に入れない。
「アッチ」と指を指すので中に入れるポイントがあるかと思えば、またバリケード。
広場へ繋がる道を全て行ってみたが、全てバリケードが張られていた。

そんなこともあり年越しまで2時間前だが人だかりはない。
今日は例年の年越しイベントは中止ということで、みんな家で家族と過ごしているようだ。

しかし、街に人も歩いてるいないので他に行行く当てもなく、このバリケード前で警備中の警察官と過ごすことに決めた。
せっかくここまで来たんだからホテルで過ごすというのも味気ない。
年越しの感動を誰かと分かち合うために不本意ながらこの警察官を選んだ。

23時半頃になると少ないがどこからともなく人が集まり始めた。
といっても50人程度。
コロナ禍とは言え、家で大人しくしていられない僕みたいな人たちだろう。

年越しまで10分を切るとさらに人が増え、100人ほどになった。
最後まで期待していたが、バリケードは解放されることはなかった。

30秒前になるとどこからともなくカウントダウンの声が。
皆がソワソワし始めた。

そして、2021年1月1日午前0時。

静かな街に100人の歓声が響き渡り、ビルにこだました。
すると数秒後、突然花火が上がった。
今日は中止のはず。

サプライズだった。
100人が歓喜して叫んだ。

嗚呼、遥々日本から来てよかったと思った。
日本を旅立って一週間、色々なことがあった。
日本に帰れないかとも思ったが、最後の最後でプレゼントがあった。

スマホで写真を撮ったり、ビール瓶片手に叫んでいたり、カップルで抱きしめあったり、去年までは数千、数万の中で気づかなかったことがよく見えた。

感動の花火も終了。
時間は5分だったか10分だったか覚えていない。
ここまで無事辿り着けたことをただただ噛み締めていた。

終了と同時に街はまた静けさを取り戻した。
一瞬だけの魔法のようだった。

感傷に浸りたくバーを探すもやっているお店はない。
諦めてホテルに戻り、一瞬の初夢に浸った。

翌朝、昨晩は結局プエルタデルソル広場へ行けなかったため、出発までの時間で見に行った。
新年感は全くないごくごく普通の休日のようだった。

たった24時間だけのマドリード。
でも、最高の感動が味わえた1日になった。

そして、一路東京へ。

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