眠れない街クアラルンプール。

僕の東南アジアの玄関はマレーシアの首都クアラルンプール。
アジアを旅するようになって、かなりの回数来ている。
ハブ空港でいえば、シンガポールのチャンギ国際空港やバンコクのスワンナプーム国際空港もあるが、エアアジアのお膝元ということで利用頻度は断トツ高い。
繁忙期には、「とりあえずクアラルンプールまで買っておく」が定番で、そこから先はどこでも行けるので、後先考えずに取ったりする。

初めて行ったのは、5年前。
ちょうどKLIA2が出来た年で、エアアジアでの大々的なキャンペーンに便乗して往復2万円くらいのチケットを手に入れたという単純な理由。
ハブ空港のある都市はなるべく長く滞在して、土地勘をつけておくようにしている。
理由は先に一通り巡っておけば、トランジットなどの短い滞在でも手軽に楽しめるからだ。

そういった理由で初めてクアラルンプールに行った時には一週間くらい滞在した。

マレーシアはほとんどがムスリムのイスラム国家ではあるが、ここKLにはヒンドゥー教の聖地バトゥ・ケーブスやパチ物を堂々と売るチャイナタウンなど、東南アジアのニューヨークのようなカオス。

イスラム系のレストランに行けば水タバコのシーシャのメニューがお酒の代わりに出され、数軒先のレストランでは豚の丸焼きBBQでビールが飲めるといった良い共存が出来ている。

館内でファッションショーも行われるパビリオンやモノレールの乗り換えで毎回通らされるNUセントラルなど煌びやか巨大ショッピングモールでは、カラフルなヒジャブを覆った若い女性が楽しそうにショッピングをしている。

パルプのようなオシャレなカフェに行けば、変わったコーヒーが飲め、プラザ・ローヤットに行けば、自作PCパーツからドローンまでアキバ並の品揃えで驚く。

その多様性と様々な人種の共存に、カルチャーショックを受けた。

そんな僕の一番のお気に入りスポットはベタにペトロナスツインタワー。
何をするわけでもないが、あまりにも巨大で重厚な銀色に取り憑かれ、今のところ皆勤賞。
しかし、上の展望台に登ったことは一度もない。

毎晩20時から噴水ショーがあり、その時間に合わせて行くことが多い。
胸を張ってオススメできるほどの迫力はないが、「あー、KLに来たな」という感覚に酔いしれるために来ている。

モスクに初めて行ったのもここKL。
マスジットネガラ(通称:国立モスク)はまさに白亜の城。
礼拝の日にたまたま行ったら、無数の路駐と数千人の人で溢れかえり、信仰の強さを感じた。
インスタ映え間違いなしのプトラモスクはちょっと変わったピンク色のモスク。
橋から川越しに見る風景は格別で、現実を忘れる。
郊外のシャーアラムにあるブルーモスクはスタッフが付きっ切りで案内してくれる親切さ。その親切さから一人で来た僕をスマホで撮ってくれたのだが、構図はヒドかった(笑)。

クアラルンプールの良いところの一つにホテルが安いというのがある。
実際、毎回違うホテルに泊まっているが、安いのにオシャレでキレイなところが多く、満足度は本当に高い。
ブキッビンタンも行く度に新しいホテルが建っている。

ただ、初めて行った際に泊まったホテルは予想外だった。

外観も洒落ていて、中もとても綺麗。
外出時にはスタッフが笑顔で声かけてくれて気持ちが良い。
部屋や設備も値段の割にとてもよく満足してたのだが、一点のことで全てが覆るほどだった。

それは週末限定で隣のレストランがクラブ営業を始めることだ。
最初、部屋が地響きするほどの爆音EDMが聞こえてきて、とっさに部屋を出たのだが、目の前にそのレストランの裏口があり、そこが地鳴りの震源地だった。
ちょっとうるさい程度ではなく、Shazamが曲名を瞬時に認識できるほど鮮明にうるさいのだ。

最初は今日だけイベントをやっていて1-2時間程度の我慢かなと思っていたが、22時くらいから明け方まで変わらずうるさいのだ。
さらにここは露店のようなむき出しのレストランなので、防音もへったくれもなく、ほぼ野外フェス状態。

映像を撮りに来ている時は夜遊びはせずに早寝早起きが基本のため、これは地獄である。
しかもたまに自分好みの選曲もあり、少し聴き入ってしまうのもまた問題。
眠気とテンションの狭間を彷徨い続け、結局終了の4時くらいまで寝れなかった。

もちろん次の日も同じ。
どうやら金土の夜がクラブ営業らしく、地鳴りは次の日も明け方まで続いた。

ホテルに全く罪はなく、これもKL流の共存と理解。
しかし、気になるのは隣のレストラン。
二晩ノンストップで聴かされた選曲にすでに洗脳されているようで、後半には怒りを通り越して好きになっていた。
次回行った際は、そのレストランに踊りに行ってみようかと思う。

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